2022年2月24日発ではなかった戦争

世間的にはロシアやその周辺国を巡る問題っていうのは今年から始まったっていうイメージが強いんですが、実際はそうではないようです。

2008 南オセチア紛争

ミサイル防衛システム構想 表向きにはイラン向けだと西側は言ったものの、ロシアは反対。対案としてアゼルバイジャンに配置しろとロシアは言ったものの、西側が拒否。

天然ガス紛争 ウクライナ分をロシアがカットしてパイプラインに流したところ、ウクライナ天然ガスを抜き取り、川下のヨーロッパに届かなくなった。そこで「ウクライナを抜かせ」ということでノルドストリームなどの建設が持ち上がる。

2020 ナゴルノ・カラバフ紛争

ヨーロッパにとってロシアっていうのは脅威でありつつも、資源供給国としてはこれ以上ない最高のパートナーだったんです。ウクライナについてはそれを邪魔する厄介な存在に過ぎなかった。それが今回急に「ウクライナ支持」になってしまったわけで。

しかし現実的に言うと、ノルウェーやオランダ、アルジェリア、エジプト、カタールではロシア分の全天然ガスをカバーするのは困難だし、ロシアの次に持ってるイランはやっぱり核開発云々でヨーロッパと揉めてるし、アメリカはそれ自体がエネルギーの消費国で、しかも液化して船で運ばなきゃならないから高く付く。アゼルバイジャンはロシアの影響力が強いし、ジョージアほどには西側とは仲が良くない。

ウランも、あのフランスは半分以上をロシアの影響力が強いウズベキスタンカザフスタンから輸入している始末で、とにかくロシア依存から脱却したければ、ロシアだけじゃなく、中央アジアからも天然資源は買わない方が良いんです。

日本の場合は天然ガスについては、4割がオーストラリア産で、あとは他のアジア諸国カタール辺りからの輸入で何とかなっています。ロシア産もあるようですが、そう依存度は高くない。

問題は銀歯なんだな、個人的には(笑)。