観光客の捜索を阻んだのは奇しくも観光客

>カズワンが出港したウトロ漁港(斜里町)を拠点とする小型観光船も5年ほど前から、ヒグマの観察を「目玉」として扱っている。

 ただ、ヒグマの生態に変化も生まれつつあるという。一部の観光客がヒグマに接近して撮影したり、餌やりをしたりする行為が増加。知床財団によると、野生のヒグマは本来であれば警戒して人に近づこうとしないが、ここ数年で人なれし、人や車両に近づくケースが目立つようになった。

 知床半島では22年、6日までに414件のヒグマの目撃情報がある。カズワンの事故があった後の5月16日には、道路上で停車中の車両のドアミラーやタイヤがかじられる騒ぎがあった。近年、知床半島でヒグマに襲われたことによる死傷者は確認されていないが、道内全域での21年の死傷者は12人(前年比9人増)に上り、過去最多だった。(毎日)

観光客の捜索をしたいのに、それを阻んだのは奇しくも観光客が馴らした熊だったわけで。

最近の「GoTo」云々の話といい、やたらこの国は観光っていう分野をごり押ししますが、あんなの地域振興にはさほど役に立たないのは目に見えているんだし(現に輪島や和倉はパッとしない)、むしろこういう観光公害ばっかりが大きくなっていく一方なんですよ。

「地方」っていうともう一つ疑問なのは、ふるさと納税。何で返礼品なんかいるんでしょうか?返礼品は義務じゃないらしく、そういうのはやらないっていう方向の地域もあるようですが、確かに疑問に感じているような人はいるわけですね。国は地方に「競争」や「自助努力」を課そうとしているのがバレバレだけど、多くの議員や公務員もすっかり「競争」や「自助努力」に頭がやられているので、まんまんとそれに引っ掛かるわけ。しかしそういう議員や公務員自体は、自分の身はちゃんと守っているわけ(笑)。

本来、その地域の特産でもないようなものをでっち上げて、「ご当地グルメ」だとか嘘をついたり、ただただ地方の末路という言葉しか思い浮かんでこない。