西側も頭が痛いウクライナの原発危機

アメリカは戦争がしたくてウズウズしている」っていう話、僕は一部にそういう企業、人がいたとしても、アメリカ全体としてはもうそういう段階じゃないと思います。何故なら、バイデンは「ウクライナNATOに入れたくない」と言っているんだし、何度も言ってきたようにアメリカってもともとそういう国だからです(NATO自体が、そもそも西ヨーロッパ発だし)。

 

原発問題っていうのも頭が痛いと思います。だってもし本当にウクライナ原発で何かあったら、それ、西側も他人事ではいられないからです。それは放射能汚染云々って話ではなくて、「反原発」の声がヨーロッパで高まるからです。例えば、「ウクライナ原発とフランスの原発はここが違う」とか、そんなことは問題じゃないんです。特に困るのはフランス。電力のほとんどが今でも原発由来なんだろうし、天然ガスも、オランダの天然ガスが、地盤沈下などの理由から採掘はやめる方向だっていうんです。つまり、エネルギー問題ではかなり苦しい立場だっていうこと。もっとも、フランスが使ってたウランの半分が、旧ソ連地域からの輸入だった、っていう事実もある。

 

日本も他人事じゃなく、岸田は、安倍や菅以上に原発にこだわりがあるようですが、日本でも「反原発」の声が高まれば、嫌でも「原発推進」は見直さざるを得なくなる。今でも厳しいのに。

 

そもそも、他人の国が自分の国の原発を掌握した、っていうだけでも脅威なわけで、「安全保障」考えても、原発はやめた方が良いわけです。

 

※世界的に見ても、フランスの原発依存が異常なだけなんですが。同じくイギリスもフランスと同じような道を辿るかもしれないとか。何故なら、もう北海油田がないから。特に、イギリス側がないんです(資源があるのは、ノルウェー側)。アメリカから買うと言っても、アメリカの天然ガスもいつまでもつのか分からないし、アメリカ自体がエネルギーの消費大国だから、どこまでヨーロッパに回せるか...。グリーンランドも、やっぱりその地理的条件を考えたら、厳しいでしょう。だいたい、ウランからして輸入品なのに、何で「原発はエネルギーの自立」ってことになるんだろう?